「Chatwork Collab Accele」が開催決定。
Chatworkユーザー36万社以上の「経営効率化」、
「働き方のアップデート」を実現するスタートアップを募集!
Chatwork株式会社(以下、Chatwork)は初となるアクセラレータープログラム「Chatwork Collab Accele」の開催を決定しました。参画を希望されるスタートアップを、2022年8月24日から募集を開始しています。
なぜ今Chatworkはアクセラレータープログラムを開催するのか。Chatworkの狙いは。応募するスタートアップのメリットは。ChatworkのCVCである「Chatworkスーパーアプリファンド」パートナーの森雅和が語ります。
森 雅和
2002年にフューチャーベンチャーキャピタルに入社しベンチャー投資、投資先の経営支援を行う。2008年にインフォネット入社、取締役管理本部長に就任しコーポレート全般を管掌。2016年にウィルグループ入社後、HRTechに特化したCVCファンド(総額20億円)を立ち上げ、その運用を担当。国内外のスタートアップへの投資とアライアンス推進に従事。2022年1月にChatworkに入社しCVC業務を開始。
Chatworkは36万社以上に対して提携サービスを紹介
Chatworkの目的は端的に言うと、「Chatwork」ユーザーへ提供できるサービスの拡充、ひいてはChatworkのアライアンス先・CVCの出資先を探すことです。順に説明させて下さい。
Chatworkは、ビジネスチャット「Chatwork」を運営している会社です。36万社以上に導入いただいて、約534万ID、DAUは100万ユーザーを超えるサービスとなっています(数値は2022年8月時点、以下同様)。ビジネスツールで毎日100万ユーザーが使うような規模感のツールは国内には多くなく、存在感を示せるようになってきたと自負しています。
(2022年12月期 第2四半期決算説明資料から抜粋)
「Chatwork」の特徴は、他のビジネスチャットと違ったシンプルな設計です。1つ例を挙げると、他社のツールでは、社外の方と繋がる際、管理者の承認が必要だったり、繋がっても別のワークプレースを作って切り替える必要がありますよね。しかし「Chatwork」はそういった面倒なことは省き、1つのアカウントで誰とでもコミュニケーションを取れる仕組みになっています。こういった使い勝手が受け入れられて、「Chatwork」のユーザーの多くがSMB(中小企業)です。
(Chatworkスーパーアプリファンド ご紹介資料から抜粋)
「Chatwork」はこの先、中期的に「中小企業No.1のビジネスチャット」に、長期的には「ビジネス版スーパーアプリ」として、あらゆるビジネスの起点となるプラットフォーマーになっていきたいと考えています。
(2022年12月期 第2四半期決算説明資料から抜粋)
そのための具体的な取り組みも始まっています。最たる例は、「Chatwork DX相談窓口」です。これは中小企業のDXを加速させるために、Chatworkの担当者がユーザー企業の経営者の相談窓口となり、オススメの提携サービスを紹介する、という取組みです。現時点で既に約30のサービスと提携しています。つまり、「Chatwork」の顧客である約36万社の企業に対して、Chatworkが他社のサービスをセールスしているのです。今回の「Chatwork Collab Accele」は、この強化を目的の一つとしています。
(2022年12月期 第2四半期決算説明資料から抜粋)
数年間このような取り組みを実施してきたことで、どんなサービスが「Chatwork」ユーザーに響くのかがわかってきました。ならばChatworkとしては単純に送客フィーでマネタイズするだけではなくて、出資も絡めてもっとさまざまな取り組みをして、協力企業をバリューアップしていきたいと考えたのです。そこで、2021年から、CVCである「Chatworkスーパーアプリファンド」からスタートアップへの出資も開始しました。現時点で既に5社へ出資しています。
(2022年12月期 第2四半期決算説明資料から抜粋)
今回の「Chatwork Collab Accele」を通じて、出資先をさらに増やしていきたいと考えています。
中小企業マーケットにアプローチするために、Chatworkと組みませんか?
アクセラレータープログラムに先立って、というわけではないのですが、2022年4月には初のピッチイベントを開催しました。Chatworkの協業先や出資先となりうるスタートアップを募集してピッチしていただきました。登壇した企業とは、今後の具体的な取り組みについて話し合っているところです。
Chatwork共催ピッチコンテスト「Chatwork Collab Pitch」、株式会社ユーティルがグランプリに決定
https://corp.chatwork.com/ja/news/2022/06/chatwork-collab-pitch.html
Chatwork の経営陣が「ぜひ提携したい!」というサービスとの出会いが生まれるなど、このピッチイベントは一定の成果を収めました。とはいえ、Chatworkとの協業プランについては、事前にChatworkメンバーと話し合う機会がもてればもっとブラッシュアップしたプランをお聞きできたはずという反省もありました。そこで次回のスタートアップとの連携の仕組みとして、アクセラレータープログラムの形式を選んだのです。
では改めて「Chatwork Collab Accele」について説明させてください。
「Chatwork Collab Accele」ではまず、Chatworkと連携したいスタートアップに応募いただきます。採択されたスタートアップはChatworkのビジネスメンバーと一緒に、2ヶ月程度の期間で、具体的にどのように「Chatwork」と連携するかプランニングを実施。その後PoCやテストマーケティングを通じて協業の実現を目指します。
募集スケジュールはこちら
募集締切 :2022年9月11日(日)まで
選考期間 :2022年9月12日(月)~9月20日(火)
プログラム期間 :2022年9月下旬~2022年11月下旬
Demo Day :2022年11月21日(月)
プランニングについてもう少し具体的に説明します。採択されたら最初に、キックオフミーティングを実施します。ここにはChatworkのビジネス責任者であるCOOの福田が参加予定です。ここでスタートアップのサービスの詳細を伺い、Chatwork側で最適なメンバー(基本的には部長以上の者)をアサインします。スタートアップとメンバーが一緒になって隔週ほどのペースでミーティングをしながら、どういった訴求をすればユーザーに刺さるかといったプランを練っていきます。
プログラムの最終盤には、Demo Dayの開催を予定しています。Demo Dayでは投資家や事業会社などの一般参加社も募り、スタートアップの事業アピールの場としても活用いただければと思っています。
その後、アクセラレータープログラムの結果も参考にしながら、より連携を深めたPoCや協業、出資の検討、ニーズによってはM&A(グループイン)の検討をしていきます。
「Chatwork Collab Accele」は我々だけではなく、スタートアップの皆さまにもメリットがある取組みだと考えています。そもそもスタートアップにとって中小企業へのマーケティングは、非常に効率が悪いのです。会社が各地に点在しているから営業しにくいし、マスマーケティングもSNSマーケティングも効果が薄い。受注できたとしても大企業ほど単価が高くないためコストパフォーマンスが悪い。しかし、Chatworkがもつ中小企業のネットワークを上手く使えれば、既にある36万社以上の企業へ効率よく提案できます。「中小企業マーケットにアプローチするならChatworkと組む」。そう考えていただけるように、今回のアクセラレータープログラムを成功させたいと考えています。
(2022年12月期 第2四半期決算説明資料から抜粋)
CVC「Chatworkスーパーアプリファンド」を通じて出資もしながら協業しているケースもあります。
SaaS・BPO × Chatworkで、SMBの業務を効率化
「Chatwork Collab Accele」への参加を想定しているスタートアップは、「Chatwork」のメインユーザーである中小企業の業務を効率化できるサービスを運営していて、PMF検証が終わっている会社です。このように申し上げると真っ先にSaaSが思い浮かぶかもしれませんが、裏側は(テクノロジーではなく)人が対応しているBPO的なサービスでも問題ありません。それでも中小企業のビジネスを効率化できますからね。
むしろ、中小企業に「SaaS」と言っても響かないケースは多くあるんです。それもあって、必ずしもSaaSやテクノロジーを全面に打ち出す必要はないと考えています。
(2022年12月期 第2四半期決算説明資料から抜粋)
ちなみに、「Chatwork」のユーザーは産業分布や地域の企業数に比例しています。つまり「こういった業種や地域の企業が多い」ということはありません。それもあってバーティカルよりはホリゾンタルなサービスの方が効果が高いかと思います。ただバーティカルサービスに応募いただくことは全く問題ありません。
(Chatworkスーパーアプリファンド ご紹介資料から抜粋)
「Chatwork」はビジネス版スーパーアプリとして様々なサービスと連携していきます。
1点注意する必要があるのは、全く同じ価値を提供しているサービスは、複数取り扱わないという方針にしています。同じようなサービスが何個もあったらユーザーが混乱しますからね。とはいえ、提供価値が全く同じなんてことは滅多にないですし、SaaSだったら提供価値が多少被るのはよくあることですので、そこまで厳密なルールではありません。応募時点でそんなに気にしていただくことはないかと思っています。
また「Chatwork Collab Accele」の採択企業数は3〜5社程度を想定しています。もちろん素晴らしい会社との出会いによっては臨機応変に考えたいと思っていますが、無理して何社も採択するようなことは想定していません。
申込みもなるべく簡単にできるようにしました。最初に必要なのは、事業概要と、あればピッチデック、サービスのURLくらいです。というのも、そんなに細かい提案をしていただかなくても、これまでChatworkには色々なプロダクトと連携してきた経験があります。なので可能性のありそうなサービスの判断は自分たちでできると自負しているからです。そのためひとまずはいつも使っているピッチ資料程度があれば十分かなと思っています。
今回の「Chatwork Collab Accele」は、Chatworkはユーザーに提供する新しいプロダクトを手に入れたいし、スタートアップ側は「Chatwork」のユーザーという販路を手にいれたい。ここが一致すれば、いい組み方ができるかなと思います。
Chatworkのリソースを使いながら販路を広げたいスタートアップは、ぜひ応募をご検討下さい。また不明点があればご連絡下さい。私も皆さまとの出会いを、楽しみにしています。よろしくお願いします!